『革命のファンファーレ』を読んで

広告,自己啓発

個人的名著のひとつ。著者が制作した絵本「えんとつ町のプペル」を題材に、売るために仕掛けた戦略や広告の意図を具体的に語ってくれる。またマーケティングの着眼点を教えてくれるだけではなく、自ら行動することの大切さを強烈なメッセージ性をもって教えてくれる。

大きな資本を持っていなくても、世の中の変化と仕組みを理解することで、弱肉強食の中でも適者生存の戦略がある。

3行で要約

お金は信用を数値化したもの。クラウドファンディングは信用をお金に両替する装置。

信用と好感度、人気と認知は別物。信用を獲得することが大切。

広告効果が続く広告を打ち出す。

行動に移そうと思った3つのこと

複数の収入源を作り意思を表明できる環境を作る。

お客さんの手柄をデザインする。

判断を他人に委ねない。自分で決定権を持つ。

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夢と金

振り返り

はじめに

こんなことを言うと先輩方から怒られるかもしれないけれど、僕より上の世代は、僕より下の世代のように、「職業に寿命がある」という体験をしてこなかった。多くの大人は、「職業は永遠に続く」という前提で話を進めてくる。だから、すぐに、「お前は何屋さんなんだ⁉︎」と肩書きを付けたがる。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.5

やりたいことを掛け持つことややりたいことに迷うことは、これからの時代を生き抜く術と言える。複数の肩書を掛け持ち、複数の収入源を確保できていれば、やりたいことをやれる環境につながる。

親世代の常識は「お金=ストレスの対価」だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.9

自分の労働力をどれだけ高く売るかが肝だった。

頑張れば報われる時代は終わり、変化しなければ生き残れない時代に、僕らは立ち会っている。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.10

他人と競った時点で負け。自分だけの競技を創れ。

ついつい飛ばしてしまいがちな「作り方を疑う」という作業から始めると、何やら人が手をつけていない問題が出てきた。つまり、その時点で他との圧倒的な差別化を図ることができたのだ。あとは問題をクリアするだけ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.27

絵本は市場規模が小さく売上が見込めない。売上が見込めないから制作費を用意できない。制作費がないから「一人で作る」以外の選択肢がない。だからこそお金を集めることができれば「分業」と言う選択肢が出てくる。

キミの才能を殺したくなければ、お金の正体を正確に捉えろ。

『好感度』と『信用』、『認知』と『人気』は、それぞれまったく別物だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.39

テレビタレントのクラウドファンディングの戦績はすこぶる悪い。お金の出どころがスポンサーの場合、タレントに求めらるのは好感度であり、消費者に向けてスポンサーの意向に沿った嘘をつく場面が出てくる。だから信用がない。お金の出どころがお客さんからのダイレクト課金の場合は、嘘をつくメリットがないので信用度が高い。このダイレクト課金をしてくれる人たちをファンと呼ぶなら、人気タレントにはファンがいるが、認知タレントにはファンがいない。だからアーティストとクラウドファンディングの相性はとても良い。

お金は信用を数値化したものであり、クラウドファンディングは信用をお金化する為の装置だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.39

クラウドファンディングで勝つためには、信用を稼いでおくことが最初の一歩。

お金を稼ぐな。信用を稼げ。「信用持ち」は現代の錬金術師だ。

問題は「何を言ったか?」ではなく、「誰が言ったか?」だ。信頼関係のない「イジリ」はイジメだ。イジリとイジメの境界線は言葉の強弱ではなく、”信頼関係の有無”だと僕は考えている。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.47

何の信頼関係もないのに、イジってやってるんだからリアクションしろというのはイジメだ。

自分の意思を明確に表明する為には、意思を明確に表明できる環境を作っておく必要がある。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.50

複数の収入源を持っている状態のこと。他に収入源がないから意見をできない立場になる。

意思決定の舵は「脳」ではなく、「環境」が握っている。

僕らの意思決定の舵は、僕らの「脳」ではなく「環境」が握っている。考え方を変えたいのなら、環境を変えた方が、てっとり早い。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.53

大前研一さんを始め様々な場所で言われていること。それだけ真理なんだと思う。

クラウドファンディング同様、オンラインサロンもまた、”信用をお金化する為の装置”であるからだ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.54

オンラインサロンとは、Web上で展開される月額会費制のクローズドなコミュニティのこと。野次馬が集まりアフィリエイトの報酬が懐に入る炎上商法とは異なり、オンラインサロンは、意思を明確に表明した覚悟と、その裏事情や日頃の考え方を知るためにお金が支払われている。

岡村さんは、漫才をして、コントをして、ひな壇に出て、クイズ番組に出て、グルメ番組に出る……そういった活動をする人を『芸人』と呼んでいる。

つまり職業名(肩書き)としての『芸人』だ。学校の先生や、消防士さんや、タクシードライバーさん、そういった並びに『芸人』を置いている。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.57

言い得て妙だと思う。同じような活動をしていて芸の幅が狭いので、芸の違いではなく人柄で違いを見分けているような感触がある。

僕は、皆が右に進んでいる時に「左という選択肢もあるよ」と行動でもって提案する人や、具体的に言うと、まもなく定年で、まとまった退職金も貰えるのに、それまで我慢できずに会社を辞めて、喫茶店を始めちゃうオヤジだとか、そういった生き方をしている人を『芸人』と呼んでいる。

つまり、『芸人』というのは、肩書きではなく、生き方の名称だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.57-58

自らの行動を以って一般的とは言えない別の選択肢を提示する。確かにこれも芸人の姿。

入り口でお金を取るな。マネタイズのタイミングを後ろにズラして、可能性を増やせ。

どのように数字を配置すれば、自分の数字をさらに増やすことができるのか?今あるマネタイズのポイントは、自分の目的に対して最適かされているか?

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.70

これはマネタイズだけではなく他にも通用する考え方だと思う。特に投資について言えば、アセットアロケーションのポイントがまさにこれだと考える。

作品の販売を他人に委ねるな。それは作品の「育児放棄」だ。

最初は渋谷駅の看板枠でも買ってド派手に「『えんとつ町のプペル』発売!」的な広告でもうってやろうかと思ったが、絵本は5年後も10年後も売れるものであるから、渋谷駅の看板といった刹那的なものではなく、”5年後も10年後も広告効果が続く広告”を作った方が良いと結論し、音楽に辿り着いた。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.80

広告効果が続く広告。参考になる。

インターネットが破壊したものを正確に捉え、売り方を考えろ。

多くの先生は社会に出たことがなく、くわえて公務員なので、お金を”作る”経験や知識については壊滅的状況にある。学校を上手に活用するには、「学校が何を教えてくれて、何を教えてくれない場所なのか?」と言う”学校の特性”を把握しておくことが絶対条件だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.85-86

お金のことを教えてくれないことの他に、答えがない問題の考え方も教えてくれないと思っている。

インターネットが物理的制約を破壊したのなら、それに合わせて売り方も変化させていかなければならない。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.92

物理的な制約があるから20:80の法則に従い、上位のものに物理的な場所を確保して販売していた。ところがインターネットによって物理的な制約が破壊された結果、ロングテールという戦略を取れるようになった。

2017年1月。お金の奴隷解放宣言。

インターネットによる物理的制約の破壊は、ありとあらゆるものを無料化した。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.97

無料公開を批判する人間に未来はない。

いずれも、なんだか正論っぽい。こうした意見が続々、”無料アプリ”のツイッターで届いた。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.102

痛快な指摘。ツイッター社に直接お金を払っているわけではないが、ツイッター社としては、無料にすることで、より多くの人たちが利用してもらうことで”多くの人たちが利用している”という価値を生み、広告枠や他の収入を得るという収益構造。つまりさらに大きな見返りを求めた結果、入り口を無料にしているだけで、時間差でお金は発生させる狙いがあることを忘れてはならない。

過去の常識にしがみつくな。その船は、もう沈む。逃げろ。

絵本には「読み物」としての機能の他に、”読み聞かせ”と言う、「親と子のコミュニケーションツール」としての機能も付随している。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.115

データとしての価値と物質としての価値は別にあるということ。

ネタバレを恐れるな。人は「確認作業」でしか動かない。

「人が時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつだって『確認作業』で、つまりネタバレしているものにしか反応していない」

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.128

モナリザを見てみたい人は既にテレビや教科書で知っている人だし、グランドキャニオンに旅行に行きたい人は既にテレビやパンフレットで見たことのある人だということ。お金を払えば有名画家の素晴らしい絵を見せます、お金を払えば素敵な場所へ案内しますと言っても誰も動かない。

作品の無料化が進み、エンタメ業界は完全な実力社会になる。

先ほども説明したが、無料化は厳密に言うと無料化ではない。マネタイズのタイミングを後ろにズラしているだけで、どこかのタイミングで、一部の方からお金をいただき、それを運転資金に回している。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.137

入場料を払わせることによってクリエイターの実力差が隠れていたが、入場後にお金を払うかどうかをお客さんに選択してもらうことになるため、実力の差が視覚化されるようになった。

その作品を守る為に、「著作権」は本当に必要か?

しかも、本来、広告はコチラがお金を出して作ってもらうものなのに、今回のケースだと、作り手が勝手に制作費を出して、勝手に宣伝してくれるというのだから、こんなにありがたい話はない。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.143

著作権をフリーにしなかった場合は、入り口でお金を取ることができるが、可能性を狭めることにつながる。自分の商品を買ってもらいたいという目的を考えると、他人が勝手に宣伝してくれるというのはメリットでもある。権利を行使できる人間の目的によって著作権をフリーにするかどうかを判断すれば良い。

本を売りたければ、自分で1冊買え。そこで必要なのは「財力」ではない。「努力」だ。

「交渉するにも、交渉材料が必要だ」と言う話だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.159

クラウドファンディングを販売予約サイトとして活用した結果、需要の把握が可能になった。この予約数を根拠に出版社に初回発行部数の増加を迫ったという話。

「セカンドクリエイター」を味方につけろ。

どうやら僕らは「作品」にはお金を出さないが、「思い出」にはお金を出すようだ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.176

おみやげは品自体に価値を見出しているのではなく、楽しかった出来事を思い出すための装置としての役割を果たすから。

「おみやげ」が売れるのなら、自分の作品を「おみやげ化」してしまえばいい。「おみやげ」に必要なのは、シンガポール旅行や観劇といった「体験」だ。「おみやげ」は必ず「体験」の出口にある。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.177

作品と同時進行で「体験」を作り、その「体験」の「おみやげ」に作品を忍ばせる。

信用時代の宣伝は、口コミが最強。口コミをデザインしろ。

現代の宣伝力は、つまり信用力だ。信用が担保されない広告に、広告効果などない。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.189

自分一人で広告をするのではなく、他人に広告をさせることが大切。

自分の作品と、社会を一体化させろ。

そうすれば、絵本の中の出来事を、現実世界に引っ張り出すことができる。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.201

作品と現実世界のイベントを紐づけることによって、ニュースや口コミで話題に挙がりやすくなる。

努力量が足りていない努力は努力ではない。誤った努力もまた努力ではない。

確実にヒットを生むには、数十、数百の仕掛けが必要だ。そして、これらの仕掛けは全て、自分の時間を使った宣伝ではなく、他人の時間を使った宣伝だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.210

「努力は必ず報われる。報われない努力があるとするなら、それはまだ努力とは呼ばない」

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.211

王貞治さんの言葉。

ニュースを出すな。ニュースになれ。自分の時間を使うな。他人の時間を使え。

情報解禁日を設けた方がニュースになるのなら、設けた方がいいし、情報解禁日を設けない方がニュースになるのなら、設けない方がいい。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.215

情報解禁日に宣伝アカウントでニュースを発信し他所で宣伝効果などない。

お客さんは、お金を持っていないわけではなく、お金を出す「キッカケ」がないだけだ。

皆、1500円は持っているのだけれど、本屋には、1500円を出す「キッカケ」がないのだ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.227

キッカケがないから本屋に置かれている本は、本の魅力だけで売れなければならない。

ただ、そのプロモーションからゴッソリ抜け落ちているのは、コミュニケーションデザインと、それともう一つ、「お客さん側の手柄」だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.227

購入を後押しするコミュニケーションが必要。本屋さんで本を買っても目の前の誰かを喜ばせているという自分へのポイントに繋がらず、ネットで本を買うことと変わらない。

インターネットは「上下関係」を破壊し、「水平関係」を作る。

お客さんとダイレクトに繋がれる時代になり、もはや、芸能界特有の上下関係のオラオラ交渉は通用しない。「干すよ」と言われれば、「どうぞどうぞ」。お客さんとダイレクトにやりとりして、その売り上げを全額コチラがいただき、事務所の売り上げが落ちるだけの話。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.236

信用をお金に両替できる時代なので、信用を持っていれば選択肢を増やすことができる。

《後悔の可能性》を片っ端から潰せ。

どうやら、お客さんを動かす(モノを買わせる)には、《後悔の可能性》を取り除いてあげることが重要だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.244

たとえ価値がないものであっても、話の「ネタ」と言う価値をつけてあげることにより、後悔の可能性を取り除くことができるので売ることが出来る。商品の選択は3種類がベスト。1種類だと「買うか?買わないか?」を迫られていることになり、買っても大丈夫かという後悔の可能性が生まれてしまう。10種類だと、どれが1番自分の好みかを選ぶことになるが、選択肢が多すぎるので、別のにすれば良かったという後悔の可能性が生まれてしまう。3種類だと、どれが自分の好みかを選びきることができ、自分で選ぶことができたため後悔の可能性が生まれにくい。

老いていくことは「衰え」ではない。「成長」だ。

100歳時代の僕達が幸せに生きていく為にやらなければならないことは、「アンチエイジング」を推奨することではない。歳を重ねることを、「衰え」ではなく「成長」にすることだ。その答えを探すことだ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.

老人ならではのアドバンテージ(優位性)を見つけることが大切。若い頃と比べて取り戻そうとするから老いに抗うという発想になる。たとえば老人ならではの愛され力を仕事化するのもひとつのアイデア。このような仕事はAIに代替されることもない。

次の時代を獲るのは「信用持ち」だ。

「好感度ランキング」なるものがあるが、これからの時代は、あんなものには何の価値も無い。これからは「信用度ランキング」の時代だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.263

インターネットで世界中が繋がり嘘が見抜かれやすくなった状況で、信用をお金化するための装置がある現代では、信用が一番力を持っていることになる。

本ではなく、店主の信用を売る古本屋、『しるし書店』。

孫正義さんが読んで、孫正義さんが気になったページを折って、孫正義さんが気になった部分にラインを引いて、孫正義さんが余白部分にメモを入れた、そんな、孫正義さんの「しるし」が入った、ブックオフでは取り扱ってもらえないような”キズ本”は、むしろ定価より価値があるのではないか?

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.266-267

確かに他人が使っている手帳やノートなどに興味がある人は多く、雑誌でも特集が組まれるほどのテーマ。そう考えると本の書き込みも同じことが言える。

売れない作品は存在しない。キミの作品が売れないのは、キミが「売っていない」だけだ。

『えんとつ町のプペル』のときもやったが、クラウドファンディングを”完全受注生産型の販売サイト”として使っている。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.281-282

需要を予測することは難しいけれど、需要を事前に知り、必要な分だけを作ることはできる。クラウドファンディングを利用することで、過去の実績よりも現在の受注数をもとに需要を知ることができる。

出版のハードルを下げ、国民全体を作家にする出版サービス、『おとぎ出版』。

僕はこれからの出版は2種類用意した方がいいと思っている。取次を通した”マス向け”の出版と、取次を通さない”ニッチ向け”の出版だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.291

ニッチ向けの出版は、受注生産&産地直送でいい。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.293

おとぎ出版は製本してくれる点がKDPと大きく違う。ニッチ向けとマス向けの間の”橋渡し”を担うとのことだが、この橋渡しの発想はとても参考になる。

踏み出す勇気は要らない。必要なのは「情報」だ。

勘やセンスは統計学だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.299

脳ミソの数、体験の数が勝負の決め手となる。自分一人の体験をもとに判断するのか、自分以外の人の体験も含めて判断するのか。

そして、コチラから仕入れようとせずとも、自然に情報が集まってくる身体作りをしておいた方がいい。情報は、行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が集まってくる。行動の連鎖だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.301-302

注意すべきは仕組み作りではなく身体作りである点。行動することが重要。

おわりに

決定権は偉い人(出世をした人)だけが持つ特権だと思われているが、違う。「決定権」は、覚悟だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.306

「面白いのですが、一旦持ち帰って、上の人間に確認します」と言う新人と、「面白いので、僕がなんとかします」と言い切る新人。同じ新人でも、後者には覚悟がある。決定権がある。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.306

キミの人生の決定を、他人や環境や時代に委ねるな。

キミの人生はキミが決定しろ。

常識に屈するな。屈しないだけの裏付けを持て。

それは行動力だ。

それは情報量だ。

西野亮廣. 革命のファンファーレ. 第1版, 幻冬社, 2017年, p.309

最も大切なことは、自分がなんとかするという覚悟を持つこと。