『夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生』を読んで
読書メモです。皆様の参考になればと思い公開していますが、あくまでも個人的な感想であり私の解釈を皆様に押し付けるものではありません。
3行で要約
自分が経験したことを子どもと共有しよう。
子どもにして欲しいこと、なって欲しい姿があれば、親が見本となってまず見せよう。
書籍でも良いし先生でも良いので、見本を持とう(見本になろう)。
行動に移そうと思った3つのこと
子どもが興味を持っている分野を学び後押しする。
子どもに起業家教育を行う(起業家としての背中を見せられるよう自分も教育する)。
見本を見つけ素直に模倣する(模倣して一旦終わらせれば、次のアクションが見えるはず)。
次に読んでみたいと思った本
星野リゾートの教科書
10歳から始める!起業家になるための「7つのレッスン」
振り返り
はじめに
ビジネスというと、お金だけと誤解する方が多いかもしれませんが、今回のように自らが経験したことを子供に共有することで、描ける未来は大きく変わります。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.4
社会人としての経験を子どもと共有することで、子どもから気づきを得ることもできる。ビジネスは社会だけではなく家庭からも生まれるもの。子どもと共に歩めるビジネスがあるのだと理解した。
ステップ1 遊びの中から「お金の源泉」を見つける
ビジネスは、何時から何時まで働けば、お金が舞い込むということではないのです。
起業家になると特に、働く時間とは関係なく、「今、やるからこそ、お金になる」という場面が出てきます。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.20
タイミングが非常に大事。機を見るに敏とはまさにこのこと。
ですがそこで培った知識と技術を遅れた市場に持ち込めば、全く違う扱いを受けることになるのです。神扱いです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.25
自分が今いる市場(業界)では当たり前のことでも、違う市場(業界)に行けば扱かわれ方が全く違う。実は当たり前ではないという視点から自分を棚卸しすることで、自分の売りを再認識することができる。遅れた市場の発見はこれからの課題として認識しておく。しかも発見したばかりの状況では、遅れている分、自分の売りを理解してもらえないし必要性すら認識してもらえないこともあるので、顧客への教育が必要になる。
多くの人は、商品の質を上げることは考えても、打ち出すコンセプトやネーミングのことについては、あまり興味を持ちません。
しかし、名前は商品にとっての命です。共通言語になりますし、口コミを生み出す火種を作ってくれます。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.34-35
確かに名前はとても大切。ニュアンスは若干異なるが『名前により個々の人間のイメージを固定してしまう』という『虚構推理』の一節を思い出した。
いいネーミングで出会うと芯が定まるのです。方針だけではなく方向性までみんなが一致団結し、商品を通じてまとまることができます。それが、ネーミングの威力です。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.35
開発中のコードネームも狙いは一緒なのかもしれない。秘匿性を持たせつつ一致団結することができる。
できることや好きを捨てて、顧客が欲しがる商品に狙いを定める
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.36
できることや好きがまずあって、次に顧客が欲しがる商品に狙いを定める。その後は、できることや好きを前面に出しすぎるな、ということ。
多くの人は誤解しています。売り上げを上げているからといってビジネスを行なっているわけではありません。会社から託された営業をいう業務をこなしている(処理)だけです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.48
売り上げをいくら上げようが給料をもらっている限りはサラリーマン。他人が作ったスキームの中での活動と、ビジネスとは明確に区別すべきと襟を正した。
YouTubeやBlogで収入を得ることはビジネスなのか?とふと考えた。ブランディングの一環としての利用・活用であればビジネスと今は認識しておくことにする。
ステップ2 子どもを起業家に育てるためのマインドセット
そこを抜きにして起業家教育を行えば、作業を請け負うだけのフリーランスの罠にハマります。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.49
フリーランスは自分の裁量で自由な働き方ができるが、自分で仕事を作り出しているわけではない。別の誰かが生み出した仕事を代行する個人事業主といえるが、決して起業家とは呼べないということか。
お金は、顧客が払います。言われれば当然なことも、製造する立場となると顧客が捉える価値を見失い、機能や品質を延々と語ることになります。それは技術者の拘りであって顧客の関心事ではありません。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.56-57
パソコンやスマホのCMもこれだった気がする。CPUのクロックがどうだ、グラボがどうだといったものから価格面でお得かどうかを考えていたのではないか?
それに対してAppleのCMはスペックなど一切出ず、こんなことができる、こういったものが作れるといったユーザ体験を前面に押し出したものだった。
レムは、自分が培った知識や経験は、すべて顧客の関心事という認識(思い込み)を持っていましたが、私が顧客との間に入ることで、熱くなりすぎたレムの熱量を下げることを同時に行うようにしました。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.59
この傾向は技術職にありがちな気がする。顧客の関心事は問題を解決することであって、相手に求めているのは知識や経験に裏打ちされた解決策であることを忘れないようにしたい。
ではアピールするポイントを間違えないようするためにはどうしたら良いのか?やはり困っていることは何かを理解することに尽きると思う。
なぜ顧客は商品を購入するかというと、販売者を信用し、自分の願望ないし悩みを解消するためです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.75-76
自分の願望や悩みを解決するために、お金を払っても良いと思ってもらえることが大事。それは販売者への信用と商品の価格(願望や悩みを解決するための対価)とのバランスでもある。
ステップ3 現場を体感させて、イメージを高める
そんな中、独立に対し夢と希望を抱かせてくれたのは、メンター(人生の指導者・以下先生)の存在でした。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.98
これが一番難しい。メンターになって欲しい人が既にいるなら、時間がかかるが、講習会が開催されていないかをチェックして参加、講習会の中で顔と名前を覚えてもらう努力をしながら個人的なパスを築き上げていけば良い。
自分がどうなりたいという姿がまだはっきりしていないので、本を読み続けることにする。気になる著者の講習会があれば参加することを考えている。
ステップ4 商品を実際に作り、ビジネスの流れを体感する
「ターゲットを考える際、ペルソナ(仮面)を考えると良い」と語るコンサルタントがいますが、私は最初からターゲットやペルソナなど決めずに、自由に発信し、商品を買いたいという人をベースにターゲットを決める方がより現実的だと考えています。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.122
個人的にはやはりペルソナが大事だと思う。この本では著者の顧客の中から、見込み顧客を選別して商品化を進めたケースなので例外的と考える。
顧客は商品にお金を払っているようで、実は、商品は願望を叶える手段でしかなく、その先にある結果にお金を払っていることを教えてくれました。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.131-132
困っていますよね?これを使えば解決できますよ、といった流れが顧客に伝わることが大切。
ただしブランド品のように所有欲を満たす例外があることもまた確か。
ステップ5 全工程をオープンにし、販売者の意識を高める
多くの人が起業を成功させることができないのは、仕事とビジネスを混同し、素人には真似できない技の数々が潜んでいることを見過ごしていることに気づけないのです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.154
仕事とビジネスに違いがあることを認識し真似できない技の数々があることも理解している。そのような素人が起業を成功させたい場合はどうすれば良いのか。独学では無理なのか?
「独学ではできないの?」
「それは無理だね。ビジネスは教えてもらえれば簡単だけど、やったことがないものを実現させるのは難しいから……。独学でビジネスを行う人のほとんどは、お金をケチるばかりに失敗するんだよ」
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.155
独学では無理のようだ。
簡単に違いを説明すると、文化なき人に対しては、見えない不安が大きい分、大きな夢を語ることでリスクを軽減させ、安い金額を提示しつつ、最初の小さな一歩を踏み出してもらうことを考えます。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.166
夢を語ることがリスク軽減に繋がるかはわからないが、不安を軽減させる効果はあると思う。不安を軽減させるには説得するのではなく未来を語ることが重要と理解した。
商品は、願望をダイレクトに叶えるもので、特典は、商品を使ったあとに、更に願望を高めるものだよ
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.169
特典の定義が腑に落ちた。商品のユーザ体験をさらに高めるものを提供すれば良い。
私は、先生からセールスを学びましたが、先生が常に言っていたことは「買わなかった人も見てよかった、聞いてよかった、ためになった、と言われる提案を行なってください」と教えられました。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.175-176
物を売るのではなく体験を売るということだろうか。UIがUXへと変化したように、重要なことは顧客側の体験である。
ステップ6 役割を与えると、能力が開花する
しかし、大人になればなるほど、初の商品は「完璧に」と考える傾向があり、自分を苦しめる羽目になりますが、誰がやっても最初は下手なので、一日も早く経験してしまうことです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.195-196
Facebookの生みの親であるマークザッカーバーグも「Done is better than perfect.」と言っていた。時間をかけて完璧を求めるよりも、一旦終わらせて後から「何がダメだったか」、「どうしたら良くなるのか」を考えて修正していく方が成長スピードが速いことは分かりきっていること。開発側にいると抜け落ちがちな視点であり、あらかじめ期限を設定しておく等をして意識的に終わらせる必要がある。
しかし、スキルや技術をお金にしている間は、若いセンスには到底かないませんし、ロボットには負けます。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.207
スキルや技術をもとに仕事を請け負うのではなく、スキルや技術をもとに事業を立ち上げて、立ち上げ後も自分のスキルや技術をアップデートすることで事業を継続させていく。
ステップ7 売り上げの使い道を一緒に考える
消費するものは徹底的にケチり、投資するものは大胆に使うことです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.236
知識、経験、実績、スキル全てが投資の対象であり、投資するという観点を持つことが大事。つまり投資とは機材だけではなく自分も対象になるということ。
失敗したくなければ、見本を持つことです。
この書籍でもいいですし、自分に合う先生をつけるのもありです。
船ヶ山哲. 夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生. 徳間書店, 2023年, p.256
模倣から始めることが大切。なるほどと思ったことをまずは素直に実行してみよう。